高エネルギー物理学特論I

福島 正己 先生
(東京大学 宇宙線研究所 教授)

宇宙における高エネルギー素粒子の物理

ユタ州の砂漠に設置した地表検出器
画像提供:TAグループ
大気蛍光観測用反射望遠鏡
画像提供:TAグループ
2007年12月25日の講義(パワーポイント23MB)
2007年12月26日の講義(パワーポイント84MB)
2007年12月27日の講義(パワーポイント32MB)
中性子星合体と重力波放出アニメーション(Quicktimeムービー8MB)

講義概要

宇宙がどのような物質·エネルギーで構成され、それがどのような観測や実験によって明かにされてきたかを概説する。宇宙初期の元素合成、星や銀河の生成、核燃焼と超新星爆発、宇宙線核種とその変成などについて論じる。また、宇宙の大半を占めると信じられている、暗黒物質や暗黒エネルギーを探索する最新の実験計画や、高エネルギーの宇宙現象を探索する観測計画を紹介する。


講師の紹介

福島正己先生は、東京大学原子核研究所(当時)の電子シンクロトロン(ES)を用いた実験で学位(名古屋大学)を取得されたのち、ドイツのDESY研究所におけるPETRA加速器を用いたMark-J実験、スイス·ジュネーブのCERN(欧州原子核研究機構)におけるLEP加速器を用いたL3実験を経て、高エネルギー加速器研究機構(KEK)のBファクトリー実験であるBelle実験の電磁カロリメーターの開発と建設を中心となって遂行されました。
1999年より活躍の場を宇宙線物理の分野に移され、現在は1020電子ボルトという超高エネルギー宇宙線の有無について決着をつけるべく、アメリカ·ユタ州に建設中のテレスコープアレイ実験(TA実験)の指揮をとっておられます。



問い合わせ先:林井 久樹   (高エネルギー物理学研究室)